鋳物材料・アイメック
【ベトナム鋳物の歩き方】第4回 ベトナムの鋳物価格は安いの?
当社のベトナム駐在員が執筆した「ベトナム鋳物の歩き方」を、数回にわたり連載しています。
今回は、第4回目のレポートをお届けします。
第3回はこちら:ベトナムの鋳物の品質は?
ベトナムの平均賃金は30,000円~35,000円/月の為に鋳物も安いと思われる方が多いと思います。
ベトナム国内で使用される鋳物については、ベトナム産銑鉄、ベトナム産合金鉄、ベトナム産ベントナイトなどを使用しているので、価格は確かに安いと思います。FC150で110~120円/ kgという工場も沢山あります。
しかしながら「日本品質、海外品質」に対応した鋳物では、時には中国価格よりも高い場合があります。原因は、現在のベトナムにおいては「日本品質、海外品質」に対応できる原材料がないという事です。
銑鉄、合金鉄、ベントナイト、フラン樹脂、アルカリフェノール樹脂、塗型材など珪砂以外は、輸入品で賄っているのが現実です。その為に材料費コストが高くなり、低価格の鋳物を供給できないというわけです。ベトナムで高品質の鋳物を低価格で供給できるようになるには、高品質のベトナム産原材料を供給できる体制を整える事が必要です。
現状、ベトナムで日本品質の鋳物を調達しようとする場合は、安い鋳物を買いたいというよりもチャイナ+1という考え方が必要かと思います。
次回は、ベトナムの鋳物の納期についてご紹介いたします。
文章:金森産業ベトナム有限会社 高島 毅