鋳物材料・アイメック
【ベトナム鋳物の歩き方】第7回 ベトナム鋳物でよくあるトラブルと対策は?
当社のベトナム駐在員が執筆した「ベトナム鋳物の歩き方」を、数回にわたり連載しています。
今回は、第7回目のレポートをお届けします。
第6回はこちら:中国の鋳物と比較してどうなの?
ベトナムの日系鋳造工場では、トラブルはほとんどありません。
ベトナムローカル企業でよくあるのは、「考え方の違い」によるトラブルのようです。
日本人は、日本の考え方をベトナム人に押し付ける傾向があります。
「こうやらないといけない」とか「その考え方はおかしい」とか相手に「日本のやり方」を押し付けがちです。
筆者も最初はそうで、たびたび口論していました。
日本でもベトナムでも、鋳造工場技術者は、これまで問題なく鋳物を作ってきたという自負を持っています。それを否定するような発言をしてはいけません。ましてや日本とベトナムでは商習慣や生活習慣、考え方が違います。
従来のやり方を否定することはせず、「それはわかるけど、こうやった方がいいよ」という風に押し付けるのではなく、アドバイスする方法に切り替えていきました。
こちらからのアドバイスで効果が出れば、お互いの信頼関係が強固になっていきます。
ベトナム人から信頼を得るのは時間が掛かります。
筆者もある国営企業の担当者から信頼を勝ち得るのに、約2年を要しました。
お互いを信頼し尊重するようになり、今ではトラブルはほとんどありません。
次回は、ベトナム鋳物の調達の流れについてご紹介いたします。
文章:金森産業ベトナム有限会社 高島 毅